トップメッセージ

株主・投資家の皆さまへ 代表取締役社長 上村 寛也 株主・投資家の皆さまへ 代表取締役社長 上村 寛也

皆様には、平素より格別のご高配を賜り、厚くお礼申しあげます。

当社グループ第97期報告書(2024年4月1日から2025年3月31日まで)をお届けするにあたり、ひとことご挨拶申しあげます。

当期における我が国経済は、雇用・所得環境の改善を背景として、景気の緩やかな回復基調が見られた一方で、海外経済の減速や物価上昇、資源価格や原材料価格の高騰、金利・為替相場の変動等により、景気の先行きは依然として不透明な状況が続いています。

当社グループの主要市場であるエレクトロニクス市場におきましては、パソコンやデータセンター向けに使われる半導体・電子部品の在庫調整による需要の落ち込みは底を打ち、緩やかに回復しました。カーエレクトロニクス分野では、足元で電気自動車(EV)市場の成長鈍化が見られるものの、自動車の電動化や自動運転技術の進展により、車載用パワーデバイスやADAS(先進運転支援システム)関連の需要が概ね堅調に推移しました。

この結果、当期の連結業績は、表面処理用資材事業において、主力のパッケージ基板向けのめっき薬品の需要が堅調に推移し、売上高、営業利益ともに前年度実績を上回る結果となりました。

今後の我が国の経済環境につきましては、雇用・所得環境の改善を背景に景気の緩やかな回復が期待されていますが、米国による大幅な関税引き上げにより、世界的には景気の減速感が強まっています。

エレクトロニクス市場では、AI関連分野を中心に先端パッケージ基板の需要拡大が期待されますが、ここでも米国の関税政策による市場への影響が懸念されています。

このような状況の下、当社グループは引き続き、市場の変化に迅速に対応し、グループの総合力を最大限に活用しつつ、柔軟な対応が出来る体制づくりを進めるとともに、現場主義に徹した成長し続ける企業を目指してまいります。

皆様におかれましては、引き続き変わらぬご支援とご鞭撻を賜りますよう心からお願い申しあげます。

2025年6月