0.20.10.0-0.1-0.20.000.020.040.060.080.10自然電位(v.s.Ag/AgCl)Rest potential E(V)Pdの電位Niの電位貴NPR-4+TPD-35(MZ)NPR-4+TPD-30(MW)NPR-15+TPD-30(MW)NPR-15+TPD-35(MZ)Pd thickness(μm)微細なNi腐食従来工程新工程NPR-4/TPD-30(MW)/TWX-40NPR-15/TPD-35(MZ)/TWX-40Carbon protective depositAuPdNiCu〈皮膜構成〉Thin Ni/Pd/Au= 0.15/0.10/0.10μm〈観察条件〉XVISION 210DB(HITACHI)観察倍率:6μm windowSEM 3.0(kV)SEM 2.0(kV)1.0(μm)1.0(μm)厚が0.1µm以上でNiの電位とほぼ同等で一定となり、NPR-4と比較してNi皮膜が薄い条件でも被覆性が優れることを示唆している。図7に、Ni膜厚を0.15µmに固定し、Pd膜厚を変化させたNi/Pd皮膜の自然電位を測定した結果を示す。Niの電位からPdの電位に近づく様子を表しており、下地にNPR-15を用いた条件の方がNPR-4下地より薄いPd膜厚においてPdの電位とほぼ同等で一定となることがわかった。これは良好な被覆性を示すEN上にPdめっきを行うことで、EP浴本来の被覆性が示されたと考えている。これらの結果から、NPR-15を用いることでIG工程前に十分な被覆性を持つENEP皮膜を安定して準備できる。一方、NPR-4下地の場合にはPdの電位に達しなかったが、TPD-35(MZ)はTPD-30(MW)と比較して、Pdの電位に近い結果であった。これは従来のEN浴の場合においても被覆性を上げる効果があるとわかった。次にThinNiENEPIG皮膜について、FIB-SEMによる断面観察を行い、微細なNi腐食の確認を行った結果を図8に示す。従来工程では断面に微細なNi腐食が観察された一方で、NPR-15/TPD-35(MZ)/TWX-40の新工程では、微細なNi腐食が観察されなかった。以上の結果から、下地に対する被覆性を向上させることによって微細なNi腐食が抑制できていることを確認した。3.2はんだ接合信頼性はんだ接合信頼性試験として表4記載の条件ではんだボール実装後、常温ボールプル試験を実施した(図9)。試験の結果を表5に示す。評価項目として接合強度と破断モードを確認した。破断モードは図10に示した例のように、Aモードを「はんだ破断」、Bモードを「合金層破断が全面積の25%未満」、Vモードを「はんだ中Void発生」、Dモードを「合金層破断が全面積の25%以上」と分類し、Aモードを5点、Bモードを2.5点、VおよびDモードを0点として点数を割り当て、すべての条件図7各Ni/Pd皮膜に対する自然電位(Ni皮膜0.15µm下における)図8微細なNi腐食観察22
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